当医院で行った上顎前歯部のインプラント治療です。
これから治療をお考えの患者さんが分かりやすいように、骨造成無しでの上顎前歯部の難しい症例を写真付きでで解説をしています。
根尖に病巣があり、抜歯が必要でインプラント治療の選択肢がある方などご参考になさってください。
この患者さんは前歯に問題がありました(パントモ写真4)。
根の先に病変があり、歯肉に膿が出てきており、レントゲンに写る細い管を歯肉から病巣部に入れて撮影しました(デンタル写真2)。
CTでは特に唇側の骨が吸収していました(CT写真5)。
また隣の2本の欠損部分は骨の厚みが薄くて(CT写真6、CT写真7)、インプラントの埋入が難しい状態でした。
リッジエクスパンジョン法を用いて骨を広げながら治療しました。
全部で3本の歯が欠損ですが、通常なら2本のインプラントを入れてブリッジにします。
今回は骨の厚みが足りなくて、直径3ミリの細いインプラントを3本使わなければなりませんでした。
なぜならば、細いインプラント2本でブリッジにすると折れる可能性があるので、あえて3本埋入しました(パントモ写真5、デンタル写真3)。
一般的には、骨移植をして骨の厚みを大きくしてからインプラント治療をします。
今回は骨移植などの侵襲性が大きい処置を回避することができました。
細いインプラントを使用した場合、折れる可能性があります。
特に2ピースインプラントは1ピースインプラントよりさらに折れる可能性が大きくなります。
1ピースのハイドロキシアパタイトインプラントを使用したことがこのような処置を可能にしました。
腫れる原因にもなりやすい骨造成や骨移植を行わない事によって、痛みも治療費も抑えることができます。メール相談もお気軽にご利用ください。